個人天体に学んできたけど、月も金星も食べ物とかを表すし、金星も火星も「愛」について語ってるし、違いが難しいなぁ。
そうじゃなぁ。では、今回は、個人天体の似ている天体の意味を整理していこうかのう。
太陽と月(ライツ)
占星術では、太陽と月はライツといい、どちらも自分自身を表します。
太陽は、公の顔で社会に向けた自分です。表の顔・昼の顔とも言えます。太陽は、能動的な天体で、意識的で、理性的です。判断力が働き、意志の力があります。様々な経験を通して、人生を切り開き、大人になろうとします。太陽は、目指す目標でもあり、新たな場面を切り開き、未来志向です。
月は、ごくプライベートな私的な自分です。裏の顔・夜の顔とも言えます。月は受動的で、本能的です。意志の力よりも、お腹すいた・眠たいなどの本能的な欲求が強くなります。自分の中にある素直な子どもの部分です。インナーチャイルドなどと言われます。理性や判断力よりも、好き・嫌いの感情をベースにしています。月は、日常であり、これまでの積み重ねで、過去からの連続です。
太陽は社会的な自分で、月は本能的でプライベートな自分です。昼間は人前でバリバリ働きしっかり者の人でも、帰宅後、夜に家ではぐうたら過ごすこともあるでしょう。ぐうたらすることが悪いわけではありません。月でエネルギーを充電し、次の日にまた太陽を頑張るというようになっており、二つで一つです。
月と金星(女性天体)
月は衣食住を指しますし、金星もファッション、グルメ、インテイリアを指します。指すものは同じように見えますが、意味合いが異なります。
月の「衣」は暑くなく、寒くなく快適であれば満足です。通気性のよさや、温かさや着心地が重視されます。
月の「食」は、お腹が満たされれば満足です。寒い日に、温かいスープをお腹いっぱい食べられれば心がほっとします。
月の「住」は雨風防げ、安全に安心して休める場所があれば満足です。雨風が強い日でも、家にいれば不安は感じません。家の中にいれば安心です。
他人からどう見られるかは関係なく、自分のお腹が満たされ、安全で温かい場所にいれば月(心)は満たされます。
金星の衣食住は、衣はファッションを、食はグルメを、住はインテリアを指します。
金星の「ファッション」は、自分を魅力的に見せたり、自分のテンションを上げるための装いです。そのためには、多少着心地が悪かったり、寒かったりしても我慢をすることもあるでしょう。
金星の「グルメ」は、ちょっと特別なごはんなどが当てはまります。素敵なレストランでのコース料理や懐石料理など、本物志向でお金がかかる料理です。家での食事でも、普段と違う特別な料理や、高い食材を調理する場合などもグルメに入ります。
金星の「インテリア」では、高級感やセンスの良さ、自分好みのちょっと変わったアイテムなどを楽しみます。おしゃれなライトや、趣味のコレクションを飾るなどは暮らしを楽しくさせるアイテムで、金星の力です。月は居心地の良い空間を求めますが、金星の場合はおしゃれさや楽しさを求めます。
月と金星の「衣食住」を比較してきましたが、例えば、寒い時期にあるパーティに、薄着で丈の短いドレスを着て、高いヒールを履くのは、金星の力です。月がメインで働くと、「家でぬくぬくこたつに入っている方がいいなぁ」という気持ちになるはずです。月は、安心安全感や心地良さを求め、金星は、流行を取り入れたり、他者の視点を意識し合せたり、自分がワクワクすることを求めます。
また、月は好き・嫌いの感情を、金星は、楽しい・楽しくないの快・不快を表します。楽しいことは好きな場合が多いので、月と金星は重なる分もあり、よく似ています。月は嫌悪を避け、より嫌悪の少ない居心地の良い方へ行き、金星は楽しい方へ行き、楽しくないことでは動かないという感じです。
太陽と火星(男性天体)
太陽も火星もどちらも男性的な天体で、どちらも力強い天体です。
太陽は、人生を作る長期的な価値観を表し、そこを目指し、成長していこうとする力です。自らの人生を切り開いて行く力です。
火星は、エネルギーそのものです。そのエネルギーがどのように使われるのか、どのような場面で使われるのかで表れ方が変わります。ネイタルチャートの火星を見ると、「よしやるぞ」というやる気がどんな場面で出るのかがわかります。行動を取る時のがんばり方が表れます。
太陽は能動的・積極的に動いて「自らを創る」ために成長していく必要があります。火星のやる気や頑張りの力を使うことで、より太陽の目標・人生の目標に近づきやすくなります。とても力強く、太陽と火星は力強くよく似ています。
金星と火星(愛)
金星も火星も愛を象徴します。金星は愛される喜びを、火星は愛する喜びを表します。男性の中にも火星も金星はありますし、もちろん女性の中にも火星も金星もあります。性別に関係なく、その人の中にある愛され方・愛し方を表します。ネイタルチャートの金星と火星から恋愛傾向などが読み取れます。
金星の愛は、受け身の愛「愛される喜び」です。人から与えてもらう愛を通して、自分を満たします。人に愛してもらえるように行動する星です。愛されるために可愛くしたり、きれいに魅せたりします。時に、相手に合わせすぎて自分を見失うこともあります。ネイタルチャートの金星のある星座から、どのような愛され方を好むかを読み取ることができます。
火星の愛は、能動的な愛「愛する喜び」です。自分から人を愛し、相手に愛してもらえるように行動し、相手からの愛を勝ち取りに行きます。ネイタルチャーチの火星のある星座から、どのように人を愛するかを読み取ることができます。また、火星の愛は、与える愛なので、必ずしも見返りを求めるわけではありません。愛する人や子どもを命がけで守るといった行動で表れることもあります。火星の愛は火星らしい強さを持っています。
水星と金星(コミュニケーション)
水星と金星のどちらも人とのコミュニケーションという意味合いがあります。
水星のコミュニケーションは情報伝達・情報交換のコミュニケーションです。正確な情報のやりとりに重点が置かれています。イメージをするならば、仕事のミーティング・会議などです。
水星の意味するコミュニケーションは、話す方はわかりやすく伝えることが大切ですし、聞く方は情報を正確につかむことが大切です。論理的な会話がメインとなり、どういう計画で物事を進めていくかなど現実的な話が多くなります。
一方、金星のコミュニケーションは他者との調和に重点が置かれます。金星は、楽しい会話を通して、相手との仲を深めることを求めます。イメージをするならば、お茶会・ティーパーティなどです。楽しい会話をするために、多少話を盛ることもあるでしょうし、相手との仲を深めるために相手を褒めたりすることもあります。
例えば、友達が髪を切った時に、「髪切ったんだね。かわいいね、似合ってる」と話す時は、「髪切ったんだね」は事実の情報を述べているため、水星を使いで、「かわいいね、似合ってる」は金星を使っていると言えます。
よく似た意味でも、それぞれで違うんだね。比較すると面白かった!
そうじゃな。重なる部分もあるから、それぞれの天体のイメージを膨らませて理解していくとよいじゃろう。
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